大人になり社会の色々な面に触れると、新たな刺激と同時にストレスを抱えることになります。ストレスは万病の素で、様々な病の原因でもあります。

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ネキシウムという薬の効果と副作用

ネキシウムは胃酸の分泌を抑えることによって消化器系疾患を改善する薬です。
ネキシウムの有効成分はエソメプラゾールという物質です。

エソメプラゾールは胃に存在するプロトンポンプという部位に作用します。
プロトンポンプは胃酸を作り出す働きを担っている部位です。
エソメプラゾールはこのプロトンポンプの働きを阻害することによって胃酸が作り出されないようにします。
こういった作用メカニズムで胃酸の分泌を抑える薬を総称してプロトンポンプ阻害薬と言います。

ネキシウムをはじめとしたプロトンポンプ阻害薬は同じように胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカーという種類の薬よりも胃酸の分泌を抑える効果は強力です。
ただし、ネキシウムなどのプロトンポンプ阻害薬は全てのプロトンポンプに効果を示すまでに数日程度時間がかかります。
即効性という面ではH2ブロッカーの方が優れています。

続いて、ネキシウムの副作用についてですが、ネキシウムを服用することで下痢が起こることがあります。
これにはネキシウムが胃酸分泌を抑えることが影響しています。
胃酸には消化管から分泌される消化酵素の機能を活性化する働きがあります。
しかし、ネキシウムによって胃酸分泌が抑えられると消化酵素の働きが弱くなってしまいます。

では消化酵素の働きが弱まることでなぜ下痢が起こるのかというと、タンパク質が消化されにくくなることで腸から吸収されにくくなるためです。
タンパク質は消化酵素の働きでアミノ酸に分解された後に腸から吸収されます。
タンパク質のままの形では吸収されないのです。
胃酸が分泌されずに消化酵素の働きが弱くなるとタンパク質のまま腸を通過してしまいます。

便の中に吸収されないタンパク質が多く存在してしまうと便の浸透圧が高くなります。
浸透圧が高くなると、便から体内へ水分が吸収されにくくなります。
この結果、便が多くの水分を含むようになって副作用として下痢が起こってしまうのです。

ただし、ネキシウムは一般的に比較的副作用は起こりにくい薬ではあります。

主成分エソメプラゾールは胃腫瘍にも効果があるか

ネキシウムの主成分であるエソメプラゾールはすでに起こっている胃腫瘍を完治させる効果はないものの、胃腫瘍の予防効果はあると言えます。
胃酸の分泌量が多く、胃の粘膜や胃壁を傷つけてしまうと胃に炎症が起こった胃炎という状態に陥ってしまいます。
これを放置すると慢性的な胃炎の状態になります。

胃に限ったことではありませんが、慢性的に炎症状態が続くと腫瘍ができやすくなってしまいます。
このためネキシウムを服用して胃酸の分泌を抑えることで、慢性胃炎を改善し、胃腫瘍になることを予防することができます。

また、ピロリ菌の感染と胃腫瘍の発生とには深い関連性があると言われています。
ピロリ菌は胃壁に感染する細菌の一種で、主に幼少期に感染し定着します。
ピロリ菌が胃壁に定着してしまうと、胃壁の構造を傷つけ、慢性的な胃炎を引き起こし、胃腫瘍の発症につながってしまいます。

このピロリ菌の除菌にもネキシウムが使用されることがあります。
ただこの時のネキシウムの使用目的はあくまで補助的なものです。
ネキシウムと同時に使用される抗生物質がピロリ菌に効きやすくするためです。

ピロリ菌の除菌にはクラリスロマイシンという抗生物質が使用されます。
この抗生物質は酸性の環境では効果が出にくい薬です。
胃の内部は胃酸によって酸性の状態になっています。
このままではクラリスロマイシンが効かないため、ネキシウムを使用して胃酸の分泌を抑えます。
すると、胃の内部が中性に近づき、クラリスロマイシンが効きやすい状態になります。

このように、胃酸による慢性的な胃炎を抑制し、またピロリ菌の除菌を助けることによって、ネキシウムの主成分エソメプラゾールは胃腫瘍を予防する効果があるのです。